スズキ スペーシアカスタムXS 1年経過インプレッション
2014年6月 7日
納車された時にいろいろと書かせていただきましたが、1年が経過しましたので、慣れてしまえば問題なしって事や、乗りはじめには判らなかった事など、ちょこっとですがインプレッションを書きたいと思います。
- 走行距離:13594km
- 平均燃費:21.99km/L
- 最高燃費:25.37km/L(2014年4月)
- 最低燃費:17.97km/L(2013年8月)
《 エクステリア 》★★★☆☆
この車、真後ろから見ると、「箱!」って感じで、安定感が無いですね。加えて、中央に配置されたL型のコンビネーションランプがよけいに腰高な印象を与えているようで、何とも好きになれない。 街中で走っているスペーシアを後ろから見ると、「何じゃコリャ?!」って思ってしまいます。真後ろから見た時の縦横比が何とも中途半端なのかも判りませんね。(-_-;)
でも、フロントマスクは、角が落とされ、ボリューム感を持たせた丸みのあるデザインで、フロントアンダースカートが幾分か低い位置にあるように見えるデザインで、ダウンサスを入れているように安定感があり、ちょこっと大きな車のような印象を受け、カワイイ感じで愛着を感じるようになってきました。
軽のスーパーハイトワゴンというジャンルのデザインになるので、車高が高いのは承知していますが、もう少し全高が低いと安定感のあるデザインになるのかも判りませんね。
《 インテリア 》★★★★☆
メーター類も含め、ワゴンRと共用のインストルメントデザインだと思うのですが、ナビや空調関係の操作スイッチが少し助手席側にオフセットされていますが、視認性も、操作性も良く、気に入っています。メーター類は、スピードメーターが中央に配され、タコメーターと燃料計が両サイドにレイアウトされていて『走り』の感性が伝わってくる、わたし好みのデザインです。ただ、燃料計とタコメーターの目盛りが何とも普通で今ひとつって感じかな。(^^)
シートの質感や、室内空間は、申し分なし。ただ、こんなにも頭上高が必要なんだろうか?って疑問に感じますね。この天井高さのため、ルームミラーの位置が高く、見るのに視線を上げるだけではダメで、頭を上に動かさないと見えないので、疲れました。
一時期、運転席のシートを一番高くし、頭上高を無くしていたり、大き目のルームミラーを取り付けたりもしましたが、運転姿勢を少し変えるだけで、見える位置が変わってしまい、ベストなミラー角度に合わす事も難しく、今ではルームミラーを見るのを諦めてしまっています。
実は、後続車のライトが眩しすぎる時もあり、ダークグレイのフィルムを貼っちゃいまして、事実上視界が無くなっています。(これは失敗。ライトグレイにすべきでした。)
今回、この車のリアシートに乗ってみて実感したんですが、リアシートのヘッドレストは、1段上に上げないとダメですね。でないと、シートにもたれると、ヘッドレストの下部が背中に当ってしまい、結構嫌な思いをしますが、1段目のノッチまで上げて固定すると、ヘッドレストがちょうど頭の位置にセットされるし、ヘッドレストと背もたれが一体化し、違和感が無く、リアの乗り心地が大きく向上しました。
リアシートを折りたたむ際の収納や、視界をより広く演出するために背もたれを低くしているのかも判りませんが、安全面も含め、リアシートのヘッドレストは、乗る人に合わせなければいけないって実感です。(^^ゞ
今は、リアシートとヘッドレストの間に空間が空き、骨が見えるので、ミッキー&ミニーちゃんの枕を間に埋め込んでます。(^^)v
《 エンジン性能 》★★★★☆
エンジンは、660cc。ごく普通の軽自動車のNA(DOHC)エンジンですが、結構、軽快に吹き上がってくれます。
難点は、加速時にちょっと強めにアクセルを踏み込んだ際に発せられる、、、壊れそうな、割れたような音が聞こえる事。ただ、エンジンが温まるとそんなに気にならないので、エンジンからというよりも、マフラーからなのかも判りません。
で、エンジンというよりも、CVTが優れているように思いますが、わたしが乗ると900kgオーバーにもなる車体をグィっ!て動かし、そのままストレス無く加速してくれます。
エコに加速するなら、エンジンを2000回転+程度に回せば充分ですし、ちょっと思い切って加速しようと思っても、3000~3500回転程度まで回してあげれば、ぐいぐい加速してくれます。ただ、そんな加速感を味わえるのは、高速で80km/h程度までで、やはり非力な660ccのNAエンジンなので、エンジントルクのおいしいところを使ってしまうと、ダメですね。
今まで、何台もの軽自動車に乗ってきましたが、660ccのNAエンジンでコレだけスムーズに加速してくれる車は無かったように思います。わたしのように、主に、平地の一般道をドライブするのであれば、ターボの必要性は感じません。
《 走行性能 》★★★★☆
普通に走っているのであれば、エンジンは1500回転程度しか回っていないので、エンジン音は静かだし、タイヤからのノイズも小幅高圧タイヤ(155/65R14-2.8kg)のおかげだと思うのですが、あまり気になりません。
湖周道路をのんびりクルージングしているのであれば、軽に乗っているっていう印象が薄れてきます。
コーナリングは、スーパーハイトワゴンなので、重心が高くそれなりにロールしますが、許容範囲内なので、思ったとおりのコースをトレースしてくれ、湖周道路で急なカーブが多い近江八幡市の区間でも法定速度+αで不安なく走り抜ける事ができます。ある意味、スーパーハイトワゴンの中では重心が低いのかもわかりません。
ただ、スーパーハイトワゴンのマイナス要因。風の影響は大きく、斜め後方から強風に煽られると不安定になるので、スピードを低めに抑えないと、木の葉のように......。(-_-;)
《 乗り心地 》★★★☆☆
乗り心地は、、、やはり小幅高圧タイヤ(155/65R14-2.8kg)のため、硬くて、コンコンしている印象を受けます。ただ、道路の凹凸や継ぎ目で飛び跳ねている印象はあるのに、そんなに車体が飛び跳ねる事がないので、サスでうまく吸収されているのかもです。その当たりがドライビングの安定感につながっているのかな。
シートは、、小さく、薄っぺら。なので、長時間のドライブでは、お尻が痛くなったり、腰に悪影響があるかも判らないですね。前車のワゴンRスティングレイでは、もう少し厚みがあったように思います。ただ、軽自動車として見れば乗りゴゴチいい方だと思います。
ただ、リヤシートは、収納性の関係からか、運転席よりも着座位置が低いようで、違和感を覚えてしまいます。トランク部の高さを抑えるため、全体的に低い設計にしてあるんだと思いますが、足元の広さよりも、リヤシート座面に高さがあるといいように思います。
《 燃費 》★★★★★
1年間走った平均が約22km/Lと、いい意味で予想を裏切ってくれました。
車体を構成する材料を軽量化しているらしいのですが、それでも、わたしが乗ると900kgを超える重量になりますが、そんな巨体を660ccNAエンジンで重さを感じさせず走ってくれたのがそのまま燃費にも現れているんだと思います。
- 燃費を良くする技術 アイドリングストップ
最初は、アイドリングストップの動作そのものに違和感を感じ、ブレーキの踏み方がぎこちなく、カックンブレーキになったり、スタート時にガクガクしてしまうのを嫌い、Sモードをセレクトしたりしていましたが、今ではぜんぜん問題なく転がせるようになりました。要は、『慣れ』ですね。 今では、減速中に、時速13km/h以下になるとアイドリングストップが働きますが、その状態で少しだけ空走することができるようになってきました。(^^)v - 燃費を良くする技術 エネチャージ
オルタネーター(発電機)が常にエンジンに負荷をかけているのでないため、エンジンが軽く吹き上がってくれます。加速する時に、発電機の負荷を無くすだけで、こんなにも変わるなんて、本当に驚きです。
今では、車の流れや、先の信号を読みながら、早めのアクセルOFFで発電機による減速を心がけるようになっています。特に、50km/h以下になると、発電機でググっとエンジンブレーキがかかるような感覚があり、回生エネルギーを利用しているのが判ります。 - 燃費を良くする追加の技術 エンジンオイル
エンジンオイルを定期的に交換することと、エンジンオイルそのもの。 エンジンオイルについては、4000~5000kmごとに交換するようにしていますが、町工場で入れていただけるエコオイルでは、いまひとつ燃費が伸びません。しかし、モービル1(0W-30)を入れると、エンジンが軽く回ってくれるのを実感できますし、約1割程度燃費が良くなります。 - 燃費を良くする追加の技術 ピボット 3-drive AC
燃費を左右するのは、アクセルコントロール。この「ピボット 3-drive AC」は、自分が踏み込んだアクセル量をより素早く踏み込んだように補正する事でスポーツモードにしたり、より滑らかにゆっくり踏み込んだように補正する事でエコモードにしたりしてくれます。
まぁ、スポーツモードにすれば、意識している以上にアクセルが早く開いていくので、結構、いい加速感を味わえます。ある意味、ターボを装着しているような......。って結局、自分が車の持っているポテンシャルを出し切っれていなかっただけだと思うのですがね。(^^
これには、オートクルーズモードが実装されていて、湖周道路を50~60km/hで流すときにセットすると、非力なエンジンのためか、橋の手前などの上りでの急な加速が無く、快適に走れ、燃費も若干ですが、良くなります。
《 総評 》★★★★☆
通勤の足として、6年間乗ってきたワゴンRスティングレイからの乗換えで、かなり大きくなってしまう印象があり、走りや燃費が悪化する事も懸念していたんですが、結果として乗り換えてとても良かったです。
走りは、非力なエンジンパワーをCVTがカバーしてくれ、普通+αの走りで、ストレスはほとんどありません。加えて、スロットルコントローラーを装着しているので、スポーツモードにすれば、普通車に負けないような加速を得られるので、交差点グランプリや、追い越し加速で利用すると、非力なNAエンジンである事を忘れさせてくれます。
湖周道路での法定速度+αの巡航ドライブでは、軽自動車である事を忘れるような余裕があり、高速走行でも安定した走りをしてくれます。ただ、100km/h以上での巡航や、横風は、、、怖い。^^ 山坂道を走る場合も、燃費を気にしなければ、アクセルを踏み込んであげればストレス無く走れます。
燃費については、ハイブリッド車や、大型ワンボックスでエコドライブをされている方々よりも早く、キビキビと走らせていますが、平均し、22km/Lという事で、全く問題なし。この点だけでも乗り換えて良かったと思っています。
乗り心地の所には書きませんでしたが、リアの居住空間が大きくなりフロア高さも低め。左側はパワースライドドアで、運転席からのコントロールが可能。右側は、普通のスライドドアにしているので、荷物などを取り出す際は、右側からスピーディーに開け閉めでき、チャイルドロックを入れておけば、内側からドアの開閉ができず安心なので、年老いた両親を乗せるにはちょうどイイ感じです。
ただ、シートをメいっぱい後ろに下げておくと、乗る際は、ワンボックスと同じく「ヨイショ」って乗り込めるのでいいんですが、降りる時、座面が後ろになりすぎているので、座面から降りようとすると、ご老人や、スカートの女性にとっては、意外と降り難い事が判りました。(^.^)
最後に、、、、
スペーシア。若い夫婦の奥様カー的なイメージが強いですが、良く走るいい車ですょ。(^.^)v