探訪 近江水の宝 信楽焼の里を歩く
2012年9月 2日
滋賀県の教育委員会が主催する「[探訪]近江水の宝」に参加してきました。
今回は、信楽焼の里。。。。。信楽焼と言えば、山里の中にある焼き物の里なので、「水の宝」とはかけ離れたように思えるのですが、原材料となっている陶土。かつて、琵琶湖は、三重県の伊賀上野の辺りにあり、地殻変動に伴い、現在の位置に移動してきたとか......。その移動過程で生み出されたのが信楽焼の石粒の混ざった陶土なんだそうです。信楽焼は、古琵琶湖の地層に由来する陶土が生み出す独特の風合いを持った焼き物なので、「近江水の宝」と言う事です。
信楽高原鉄道「信楽駅」から散策スタート
2012年9月1日(土曜日) 午前9時30分頃 信楽高原鉄道「信楽駅」の駅前広場を出発。
まずは、信楽伝統産業会館へ行き、信楽の宮(紫香楽の宮かな)に関するお話や、信楽焼きの歴史など、、
紫香楽宮という都が置かれていた事は知っていましたが、何故、その都がなくなってしまったのかは、、、??
まぁ戦に負け、、政権争いに負け。。と思っていたのですが、今回お話をお伺いし、建都された理由が大地震である事を初めて知りました。
また、岡本太郎さんがが惚れ込んだ信楽焼のお話や、大阪万博の太陽の塔。あのウラに描かれた顔が信楽焼... のタイルでできていたとか......。 そんなの聞くまで判らんゃろ!
山里だけあって、気持ちのいい暑さの中、信楽の街中に点在する窯元や、窯跡、ひばち御殿(?)など、地元の観光ボランティアの方から面白おかしい話を聞きながら散策させていただきました。
信楽焼の工場で...
丸滋製陶さんの工場では、カップや、傘立て等を作られている所を実際に見せていただきました。
左の写真は、大きなろくろを回されていたんですが、こりゃ、大きい植木鉢!!! と思いきや、全体がろくろで、そこにいろんなアタッチメントや型枠をはめ込むようになっているみたいで、今回作られていたのは手洗い鉢でした。
で、陶器といえば、登り窯で焼くって先入観(わたしだけ?)があって、この工場のどこに登り窯があるのか気になっていたんですが、、今は、電気窯だそうです。当たり前か。(^^ゞ
卯山窯さんのギャラリーには、光を通す陶器と言う事で、ランプシェードがあったりして、今までの陶器のイメージと違った新しいモノづくりに挑戦されているって感じです。いろんなモノがあった中、ちょっと気になったのが、スピーカーです。筐体が小さかったのに、結構、いい音してました。つれあいは、自宅の改築を控えている関係で、手洗い鉢やフクロウの傘立てが気になったようです。
見出しに入れている写真は、嶋吉陶房さんで並べられていたいい感じの碗(?)です。
丸滋製陶さんの工場の中で、もうすぐ焼き窯の中に入れられる手洗い鉢。
信楽焼きと言えば、「たぬき」が有名ですし、国道307号線沿いに点在する販売店を見て回っても、たぬきや、フクロウ、蛙などの信楽焼らしい置物が中心なんですが、信楽の街中にある窯元を散策させていただき、ちょっと違った信楽焼を知ることができたように思います。
最後に、焼物とは関係がない、、菓子吉(※)さんで、「たぬきもなか」を頂き、、、信楽伝統産業会館前で解散となりました。(この菓子吉さんの丁稚羊羹(水羊羹)はかなり有名だそうです。)
散策を終え
今回、歩いた距離としては、、4.2kmほど かな??
約2時間半の行程でしたが、日ごろ、自分たちが観光目的で行っても、なかなか散策できない所や、古くからの信楽の風情のようなモノを感じられ、良かったです。
今回の「探訪 近江水の宝」ですが、前日までの台風、低気圧の通過とは打って変わって、天気もよく、いつも国道を通過するだけで、近江の北の端というイメージだった木之本について、新たな発見が多くあり、とても良かったです。
写真で信楽焼の里らしい、、ひなびた感じの風情
販売店に並べられる置物
大窯跡の窯の中(観光用ですね)
道沿いに並べられた... 窯の中に入れる台か?
県史跡丸又窯跡のテッペン付近からの風景
県史跡丸由窯跡に整列した古たぬき