点滴は延命治療だったのかな......。

2017年1月 9日

2年前の健康診断で、初期の肺がんである旨、告知を受けた際も、積極的な治療は必要ないと言っていましたが、今回、オヤジの最期を看取らせていただいた際に感じたことを書かせていただきます。

オヤジの他界で感じた事

オヤジは、ここ2年ほど、軽度の認知症に加え、脳梗塞を患い右半身の動きが鈍くなってしまったため、週3回のディサービスや自宅でのリハビリ治療を続けていましたが、2016年夏以降、自分自身で立ち上がることができず、様々な場面で介助を受けながら、車椅子での生活となってきていました。
食事だけでなく、水分補給をするにも誤嚥している様子がうかがえ、かなり厳しい状態になってきている事や、看病を続けている家族の負担の重さを感じていました。

自分自身で食事を取れなく(自ら食事を取ろうとしなく)なり、総合病院に連れて行ったのが、11月4日。検査の結果、「肺がんが進行している」という事で緊急入院となりましたが、病室でのオヤジは、食事だけでなく、水分(お茶や水)さえも喉を通らず、栄養や水分を点滴で補わなければいけないような状態でした。
医者からは、「肺がんの進行が思ったより進んでいる事。また、肝臓にも転移が診られることから、年齢的な事もあり、積極的な治療を行う事ができないため、ステージ4。」との事で、緩和治療を勧められました。緩和治療については了解するものの、食事や水分を取ることができるようにしていただき、自宅に帰れるようにしていただきたい旨お願いしましたが、命を点滴に委ねられた状態で、ホスピスでの緩和治療に移行することになりました。

11月15日にホスピスが併設された地域の病院へ転院。
ホスピスの医師による診断では、肺がんや、肝臓がんの進行は見られるものの、思っていたより状態が良い事。もう少し本人の健康状態が良くなりさえすれば、在宅医療へ移行することは可能との事でしたが、結果として21日に「危篤状態です」と言われ、22日早朝、穏やかに息を引き取りました。


オヤジは、11月3日に自ら食事を取れ(ら)なくなり、19日間を栄養補給と水分補給の点滴により生き存えてきたことになります。
看病を続けてきた母や、嫁曰く、総合病院に入院して以降、眉の白髪が無くなり、黒々と立派になってきたり、顔のたるみが無くなり、肌艶がキレイになっていました。(美容点滴を受けている訳じゃなかったのに...)調べてみると、高濃度のビタミンC点滴は、強力な抗酸化作用により、がん細胞に対しても効果があるとか。

ただ、ホスピスの医師が問診の際、在宅医療で点滴を続ける事は可能なものの、「点滴を外すという選択もありますよ。」と言われた事がいまだに、ちょっと引っかかっています。

オヤジは生前、「ベットの上で管につながれ、生きながらえるのは勘弁してほしい。」と言っていました。

今回、オヤジは総合病院に居た12日間、点滴が外されることはありませんでした。
胃ろうにより人口栄養を施すような事はありませんでしたが、常に点滴により栄養分を補給され続けてきた事が良かったのか。むしろ、点滴を外す事で生き続ける事ができなくなると判っていても、自宅の布団の中で近親者に看取ってもらいたかったんじゃないかと思ったりします。

自宅で看取る。。。なかなか大変なんでしょうね。